せっかくの連休ということで，かねてから行きたいと思っていた筑波山のヒルクライムへ行くことにした．
筑波山の不動峠~風返し峠のルートはヒルクライム初心者に適したコースで，また毎年大会が開かれているらしい．
自分のロードバイク遍歴は，去年夏にロードバイクを購入，学期中などはあまり使わず，長期休みの時にロングライドに出かける感じでここまで来た．考えたらあまり多くはない．それに，走ってきたのは川沿いのサイクリングロードや国道が中心で，坂を延々登る経験は皆無だったので，今回初挑戦ということになった．
東京からつくばエクスプレスまで輪行，つくば駅から筑波山まで自走する予定で出発した．
5:00 起床
6:30 つくばエクスプレス乗車
7:30頃 つくば駅到着
7:40頃 組み立て完了，出発
朝は家でカロリーメイト．輪行は今まで10回近くはやってきていたのでさすがに手馴れてきた！ 分解も組み立ても，計測はしていないものの10分ぐらいでできている感触がある．
筑波山までの平地は，やや西に湾曲して張り出す大型の道路を乗っていったのだが，景色が植生に完全にふさがれていてルート取りをミスった感．直線の方を選べばよかったんや（悲哀） これからヒルクライムが待ち構えているということでスピードは控えめ．ここで具体的な数値が言えないのがちょっともどかしいところ．サイクルコンピュータが俄然ほしくなってきた．
天気は曇りで，登っても景色が残念になってないかちょっと心配な感じ．でも昨日の天気予報では雨マークもあったので，雨が降らなかっただけで恵まれてたかもしれない．筑波山に向かってある程度進んでいくと景色は開け，右手に存在感のある山が見えてきた．
9:00頃 ヒルクライム開始
今回は不動峠方面に向かって進んでいくので，途中で右折．池をはさんだY字路を抜けたあたりから本格的な登りが始まった．進むにつれ周りは森の様相を呈していき，次第に足元は暗くなっていく，そして勾配は容赦なく上がり続ける・・・！このクライムのために温存してきたのだし，ということで当初は頑張って漕いだ．勾配が本格化してくるまではアウターローで粘り，途中からはさすがに自分には無理ゲーやんということでインナーミドルぐらいのギアに変えていった．ただやはり，最近運動していなかったことも祟り力が入らなくなっていく！途中でいかにも強い感じのローディーに一杯追い越されていく！ひと坂登り切った，そろそろ平坦来るか？と折り返した自分の視界に入る相変わらずの急勾配！（フィジカル面での）準備不足と（メンタル面での）ヒルクライムの魔物に追い詰められ，ついにギアをインナーローに・・・
できなかった．
そう，できなかった．これまで走ってきた道でローギアを使ってこなかったため，リアディレイラーの調節不足でローギアに入らないことを舐め腐っていたのだ．結果，回転数は下がる一方，もはや歩いてる方が早いんじゃないかという速度まで落ち，ギアは相変わらずに重いので体力は順調に奪われ続けるという状況に．たまに希望を抱いてギアを変えようとしても，チェーンががったがたになって結局ギアは変わらず，体力がさらに余分に奪われるだけになった・・・調節の方法は知っているが，走りながらできるものじゃない．やはりなるべく足は着きたくない自分にとってはこれでせめて不動峠まで・・・という感じだったのだが，結果をいうと途中で力尽きた．10%の勾配はさすがに無理だったよ．
そこから不動峠までは自転車を牽いていった．結局そこで変速をきっちり調整し，がっつりローギアまで入るようにした．今度から反省だね，変速調整は重要な点検項目です！
不動峠に到着しても，そこで降りてしまうのは味気ないし，休憩さえすればまだ漕げる！ということでそこから筑波スカイラインに接続，風返し峠を目指した．不動峠の登りがあまりにもやばかったので今度はさらにやばいんじゃないかと正直不安だったのだが，実のところこっちは割と楽だった．一応総合的に登りのルートではあるらしいんだけど，ちょくちょく快適な下りや平坦をはさんでくれるおかげで登りが来るたびに気持ちを入れ替えて臨むことができた．それにインナーローが使えるようになったことが効いた．質的に全然違うのね！
ただ，ここでも問題はあった．登りきるまでに必要になるであろう水分量の見積もりを完全にミスった．なるべく荷物を軽くしておきたいという打算もあったのだが，麦茶のペットボトル一本で登ろうとしたのはさすがに反省すべき事項だわ．途中熱中症気味になって全力で休憩しないといけなくなった．水分さえとっていれば，心拍こそ上がれどここまでにはならないだろう・・・
10:00頃 風返し峠到着
結局，風返し峠~山頂部到着まで，休憩もあったけどとりあえず終了．登り途中で足をついてしまったのは２回．悔しい・・・次回からは最初からきっちりインナーロー・足の準備をしていく・水分量を十分に確保して登り切りたい．
山頂では足りなかった分の水分をガブ飲みして生死の淵から帰還しつつ，名物らしい山ぶどうソフトをいただく．さっぱりしてて運動後に味わうのに最適！
ここからなのだが，まだ元気は残っている．というかここから帰ったら下って平地を行くだけなので，絶対に不完全燃焼になる．エネルギーを使いまくりたい！ということで素の登山をけってーい．ヒルクライムから登山，うーん，なんというエクストリームスポーツ．
ルートはつつじが丘から女体山頂を目指す登山道．筑波山は日本百名山の中でもかなり標高が低い山ということで，かなり気楽な気持ちで出発したのだが，うれしい誤算で登山道自体はかなり本格的だった！でっかい岩がゴロゴロした急斜面が折り返して続く．途中，木製の階段だったり手すり用の鎖だったりがしっかり整備されていて，なんだか安全性は担保しつつ，登山の面白さを生かすようなルートでとても楽しかった．エネルギーをゴリゴリに発散したい自分には最適だ．
ただ，今日は連休で雨も降っていないということで途中から登山道は人で詰まり始める．スピードを全然出せないままゆっくり登っていく．詰まっている間，列の前に普段から多く登山を経験していそうな紳士的な男性がいて，その後ろの夫婦と情報交換しつつ楽しく会話していた．また，すれ違う人へも混雑の情報を教えたりしていて憧れた．素敵な人だわー．と思いつつ，結局女体山頂に到着したときには正午を過ぎていた．ちょっと時間が押してきた．正直，つくばエキスプレスの混雑を考えると少し早めに帰りたかったため急ぎモードに入る．男体山頂も行きたかったがさすがに時間がないので，神社に参って景色の写真を撮ってから復路スタート．
12:30頃 女体山頂到着
復路は往路ほどの混雑がなく，しかも下りはガンガンスピードが出せるのでいよいよエネルギー爆発．途中で泥に滑って情けない叫び声を上げながらスリップして近くの人に心配されたりしつつも，往路の半分以下の時間で戻ることに成功．
13:30頃 昼食
山ぶどうソフトを買った店で昼食のつくばうどんを食べて，いよいよ絶対に楽しいに違いないと確信する下りへ！
下りは！
超！エキサイティン！！だった！！
もちろんカーブで放り出されないようにがっつりブレーキをかけながらではあるが，自分で一切漕ぐことなく全身で風を切っていく気持ちよさときたら！スピードは車やバイクをもはや後ろから煽れるレベル（やらないけど）で，唯一残念だったのはこの楽しみがものの数分で終わってしまったことだった．
ヒルクライムをがっつりやる人の気持ちはまだよく理解できていないが，この下りのために登るという感情だったらとてもよく納得できる，という思いになった．
その後は平坦路を別ルートでつくば駅へ．つくばりんりんロードを途中で見つけたので乗ろうとしたが，あれはJR土浦駅までの道で，つくば駅とはまったく交差しないようだ．名残惜しいながらも諦めて一般道をひた走った．
15:10頃 つくばエクスプレス乗車
16:00頃 東京到着
昼飯では正直足りなかったのでつくば駅でおいしそうなパンを買う．（チーズが入ったものとブリオッシュ）輪行しつつおいしく食べた．
帰還してからもまだ腹が減ってたので，二郎系でがっつり食べた．こういうときには元気をくれるのでよい食べ物かもしれない．普段はさすがにジャンキーすぎる．
総括
ヒルクライムという修行と追求と修羅の道へ初めて足を踏み入れ，そのヤバさを味わいつつもなんだかんだ楽しめた！また，登山も味わえて一石二鳥な旅だったのがたいへん良かった．
今度登りたい衝動が発生したときは都民の森のヒルクライムに挑戦してみたい．そのときはダンシングの技術を取り入れてみたい．ようは立ち漕ぎなのだが，前傾姿勢から一時的に解放しペースを上げるのに役立つらしい．
食べ物
- カロメ1箱
- 山ぶどうソフト
- つくばうどん
- 帰りがけに買ったパン2個 計約1700kcal
総行程で2000kcalほど消費してるっぽいので，基礎代謝も合わせると消費が上回るかな？
飲み物
- 麦茶（つくば駅）
- 麦茶（自販機）
- ポカリ・グリーンダカラ（山頂自販機）
- 麦茶（山頂自販機・登山用）
- 麦茶（山頂自販機・帰り用） 計約3400ml
夏のピークを過ぎててもリットル単位で消費するもの．顔がしょっぱいんよ・・・
