三頭山登山 ~奥多摩湖浮き橋から都民の森へ~

 

はじめに

本格的なトレッキングシューズを買ったので、初陣として昨日7/17に手軽な登山をしてきた。

山は電車で日帰りできる奥多摩の中から選定、その中でも標高高めだけど難易度はそれほど高くない三頭山を選んだ。

最初は都民の森から鞘口峠を経由するルートで行くつもりだったのだが、あまりにも楽そうだったので後で奥多摩湖側からヌカザス尾根を登っていくルートに変更した。こちらはほぼ一本道の尾根をひたすら上っていくルートで、結構急登の区間があってやりがいがありそうだった。

道具はあまりそろってないけど、最低限として地図(国土地理院の地形図をネットプリントで印刷したもの)とオリエンテーリングコンパスをそろえ、ナビゲーションはできる装備を整えていった。

 

5:10ごろ出発

日帰りで奥多摩まで行くのでさすがに早起きしなきゃ、ということで4時半に起床。非常食としてお茶とカロメ・ワッフルを買っておきあとは電車を延々と乗り継いでいく。

8:30ごろ奥多摩駅到着

奥多摩駅となるとあまりにも奥地なのでさすがに時間がかかる。最速レベルで急いでもこの時間になってしまうのね。同じ青梅線一本で行けるのかと思いきや御嶽駅で乗り換える必要もあったりするので。なお御嶽駅には7:40ごろに着いた。御岳山に登るならちょっと早く着けるわけだ。

奥多摩駅からは山梨県側へ抜けるバスに乗って、小河内神社バス停で降りた。ここで初陣トレッキングシューズの靴紐をガッチガチに結ぶ。足首の固定感が頼もしい。これだと不安定な石を踏んで足が傾いてもそうそう捻挫にはならないだろう。

 

ここから登山口へ向かうにあたっては、まず奥多摩湖の浮き橋を渡った。ここはかつてドラム缶橋と呼ばれていたらしいが、今は材料がドラム缶ではなくなっている。

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上から見た浮き橋。翡翠色の湖面が美しく、晴れた空とのコントラストが格別。

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浮き橋に立って。構図が最高に決まっているのでこっちの写真が好き。
 

奥地らしく湖にはほとんど人気が無く、静謐ながらも晴れ上がった穏やかな風景がとてもよかった。浮き橋で釣りをしている人がいてそれもそれで映えた。

ただこのとき、所持している水分が1L足らずであることが不安の種になっていた。実際、この後水分残量を常に気にすることになってしまい、スピードを出したいところでも水分をセーブするためだけにゆっくり歩かざるを得ず、不安は現実のものになった。

今回の山がそれほど過酷でなかったからよかったものの、さすがにこれをずっとやってたら命が何個あっても足りなそうなので水分は大量に持っていきたい。

なんでそんなことになったのかというと、本来奥多摩駅で補給していくべきだったものを、先でも調達できるだろうと高をくくってスルーしてしまったのだ。なにせ他の登山客も多くてバスが人で埋まりそうで、確実に乗るために焦って並んだため、買おうにも買えなくなった。登山口手前と言ったらそりゃ閑散とした土地で補給できるところがあるはずもなく、結局ほぼ出発時にコンビニで買った物資だけでしのぐことになった。

現地で調達しながら走るロードバイクの感覚でいたことも原因にあるので切り替え重要。

 

9:10ごろ三頭山登山口到着

舗装道路に沿って右に歩いていき、途中で路肩のコンクリート壁が途切れて登山口が顔を出した。

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登山口へ歩きながら見えた湖を撮る。色彩が綺麗すぎる。

早速登山道を登り始めた。

このルートの感想としては、まず進路に関しては非常にわかりやすかった。基本的にほぼ一本道の尾根をひたすらにまっすぐ辿っていけばよく、また尾根がかなり急に切り立っているので道を間違えようがないといった様子だからだ。一応途中でコンパスと地形図を使ってルートファインディングをする予行演習をやったんだけれど、周りが森林で見通しは良くなく道も明快過ぎるのでほぼ意味はなかった。

体力的な面で言うと斜度はかなりのもので登ってて楽しかった。奥多摩らしく道は土、段差は木の根がメインで構成されていて、比較的マイナーめのルートであることもあって明確な階段のようなものはなく、足運びを丁寧にしながら進んでいった。

途中休む場所もあまりないような急斜面が延々と続く区間や、短いもののロープが張ってあるほどの斜度の区間があったりして、確かにここは体力ルートだわと実感しきりであった。こう、技術的難易度は低いけど体力的難易度は高い、私みたいな体力はある初心者に向いてるコースという印象。

で、そういう斜面で土の上で滑らないように踏ん張らないといけない場面が頻発するので登山靴を買った甲斐があった。確かにグリップ力が半端じゃない。つま先で踏みしめるだけで普通滑るような土もがっちり捉えてくれた。

ただ、ソール硬め、初陣で慣れていないということもあってひたすらに登る過程でかかとが靴擦れを起こした。足を曲げてつま先だけで立つと、ソールは硬いので弾性力で戻る方向へ力がかかる。それががっちり固定されたかかと部分に摩擦力としてもろにかかるわけだ。これは靴を履いて慣れていくしかないだろう。あとは上り方、足の使い方にも工夫の余地はあるかもしれないが。

 

ちなみに途中で野生のシカに遭遇した。登山道に居座ってじっとこちらを見つめてくるので、なんとなく私も見つめ返していた。しばらくしたら離れていって、遠くからこちらを見つめ続けていた。熊だったらただ事ではないが、ゆるゆるした体験でなんとなく癒された。

 

11:30 三頭山山頂

後半は水分セーブのためにゆーーったりと歩いていたもののなんとか2時間強で山頂まで着いた。そこそこ人がいて、中にはバーナー持ってきて焼肉してる人までいて面白かった。一方私は水分がかつかつ(このとき100mLぐらいしか残ってない)でいち早く都民の森の補給地点まで抜けていかなきゃという状態。カロメを食べつつもあまり時間はとらずに鞘口峠へ出発した。熱中症がいつ来るか分からんし行動不能になったらやばいのでね。

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三頭山。

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三頭山東峰。

この後は三頭山東峰を経由したりしつつ、ブナの道を通って、傾斜の緩い回廊の路を経由して鞘口峠へ、その後すぐに木材工芸センターまで抜け切れた。

 

13:00 ごろ売店到着

木材工芸センターには森の生態系やら地質やらの展示があった。なお私はそれよりも水分が必要なのですぐ下の売店まで下りていく。ここは以前ヒルクライムで来たことのある場所で、安心感が大きかった。まず自販機でメッツを買って一気に飲み干す。その後は、バスの来る時間がだいぶ後っぽいのでいろんなものを食いながら過ごした。

最初にカレーパン、次にソフトクリーム、最後にみとうだんごといった具合で。みとうだんごは以前頼んだのと同じくるみみそ味。やっぱ直火焼きらしい表面のカリカリ感が好き。カレーパンも割とスタンダードな味で表面はきっちりカリッとしていた。

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カレーパン。テントの緑色のせいで毒々しい絵面に。

 

14:35 無料連絡バスで数馬へ->路線バスで数馬から武蔵五日市へ
16:18 五日市線で出発
18:00 ごろ帰還

 

反省点

  • 水分はこれでもかと持ち込む。途中買う機会が無いことが予想されるので多少荷物が重くても出発前にそろえておく。
  • 靴に慣れる。足先の感覚を養う。かかとが靴擦れを起こさないための施策。
  • 汗が想像以上だったので制汗シートの類。