1日目
はじめに
日光登山2日目の記録。
この日は早起きして奥白根山へチャレンジする。前白根山・奥白根山・五色山を周回して湯元温泉へ舞い戻るべし。
山行録
2日目:奥白根山周回
日の出前の出発
起床したのは4時のこと。キャンプ場チェックアウトは12時まで、テントを張りっぱなしにすることができたため準備は迅速に完了し、4:20には出発した。
午後から天気が悪くなるとの予報だが、雨が降るまでに下山が間に合いさえすれば、日に晒されて乾ききったテントを撤収することができてメンテの手間が大きく減る。これは一種の賭けだ。
キャンプ場から白根山へ向けた登山道は、スキーゲレンデ沿いを西に伸びる緩斜面から始まる。ヘッドライトの明かりの中でも楽に歩けてありがたいことだ。
30分ほど歩いてゲレンデが終わりを迎えると、進路は南に転換。打って変わって急坂続きの区間となる。
私よりも早く出発していた1組を追い越したあたりで空が明るくなり始める。
日の出を終えてヘッドライトが必要なくなった5:30ごろ、ようやく前白根山へ連なる稜線に取り付いた。
一度稜線へ取り付いてしまえば、前白根山へ向けた上りはとても緩やかな斜面になっている。ひと息つきながら明るい稜線を気楽に上がっていった。
6時を回るころには前白根山へ登頂。
ここまでは樹林帯の道だったので気にならなかったものの、開けた山頂へ出てみるとかなり濃いガスに包まれている。やや強い風も吹きつけており、麓と違って天候は芳しくないようだ。
登っている間に少しでも改善することを祈りつつ、奥白根山へ向けた山行を再開。
奥白根山は前衛の山々である前白根山や五色山からは独立したピークとなっているため、登るにあたっては一度鞍部へ下りる必要がある。
鞍部に位置する五色沼避難小屋を横目に見つつ、ラストスパートの上りへ取り掛かった。
そして登頂!
7:15 奥白根山登頂
麓や北側では晴れ間が見えていることから推測するに、どうやら奥白根山から前白根山へかけての稜線部が局所的に雲に覆われているようだ。
残念ながら山頂からの展望は諦めた方がよさそうだ。代わりに、下山時にたどる五色山へ向けた稜線へ希望を託すことにした。
まずは山頂を北へまたいで弥陀ヶ池へ下りる。
きらめく五色沼
五色沼にも立ち寄ることにした。五色沼は周囲を奥白根山・前白根山・五色山に囲まれた秘境の沼で、エメラルドグリーンの水を湛えてきらめいていた。熊の目撃情報もあるらしいが、なるほどこれだけ豊かな水場なら熊も寄り付くだろう。
幸い熊に遭遇することもなく、しばらく湖畔に佇んでから五色山へ向けた上りに取り付いた。
五色山へ向けた稜線に出ると、見立て通り晴れ間が覗き、周囲への展望が開け始める。
奥白根山の頂部はいまだに雲に隠されていたものの、その輪郭は確かに捉えることができた。堂々と盛り上がったパワフルな山塊という印象だ。前衛の山々や五色沼の豊かな起伏も合わせ、山域全体が生き生きと活力を持っているようだった。
五色山頂に到達してしまえばあとは下るだけなのだが、この下りがなかなか曲者だった。
粘土質の区間が多く非常に滑りやすいうえ、ところどころで道が見えないほどに笹が生い茂っていて藪漕ぎを強いられるのだ。湯元温泉からの登山道は、こちらの五色山経由よりも前白根山経由のものを使うのが無難らしい。
苦戦はしつつも10:30にキャンプ場へ下山した。
日帰り温泉リターンズ
チェックアウト時間には1時間以上の余裕をもって間に合い、天気が良好なおかげでテントはすっかり乾ききっている。賭けは大成功、メンテの必要ない状態で撤収を完了した。
さて、今日もまた日帰り温泉の時間だ。せっかくなので昨日とは違うところへ、ということで今回は「源泉 ゆの香」へ訪問。こちらは源泉かけ流しだけあって熱々の湯を楽しめた。露天風呂も裏山へ向けた開放的な眺めでレベルが高かった。
ジンジャーエールが瓶で売っていたので、湯冷ましに一気飲み。やはり瓶には飲み物を美味しくする力がある。
テーブルでまったりして湯冷ましが済み、すべてが完璧に整ったところで12:55発のバス便に乗って帰還するのだった。
振り返り
- 今週末は秋雨前線が下りてくるタイミング、日曜日午後から天候の悪化が予想されていたものの、それを縫う形で良好な天気の中を歩き通せた。
- 湯元温泉、適度に山奥でいい場所なので普通に泊まりに来てもよさそうだ
総括
起伏豊かな日光の自然に加えて、温泉も、そしてサプライズの花火大会まで楽しめた盛り沢山の山行だった!