はじめに
なんだかんだで1月もあっという間に終わり、厳冬期も佳境といったところ。
そんな2/1(土)に日帰りで冬の恵那山に登ってきた。
長い林道歩きから急登までハードな行程となりつつも、明るい樹林帯や展望開ける尾根を満喫できた山行になったのでその様子をお届けする。
恵那山とは
恵那山は中央アルプスの最南端に位置する標高2191mの山。
深田久弥によって日本百名山の一座に選定されているものの、山頂が樹林帯になっていて展望が開けないためか、多くの登山者に地味・残念扱いされている切ない山である。
選定理由が櫛型の広がりを持つ山容を評価されてのことなので、登っていて地味なのは仕方がないのかもしれない。いや、そもそも本当に登っていて地味なのだろうか?
実際に自分で登って確かめることにしたのだった。冬に登ることで雪山という付加価値もつけていく算段だ。
ただし、恵那山は公共交通機関によるアクセスが絶望的で登山口までのバスなど望むべくもない。タクシーを使うのも料金がかさむため避けたいところ。今回はふもとの飯田市へ高速バスで移動して前泊し、当日は朝からレンタカーを借りて恵那山へ向かう計画とした。
山行録
7時から営業しているレンタカーを利用したものの、順番待ちなどで手続きに時間を取られ出発が思いのほか遅くなった。登山口に到着するのは8時を回るころとなった。
8:05 山行開始
恵那山を広河原登山口から登る場合、登山口から本格的な登りが始まるまでにそれなりの林道歩きがある。
それが冬季になると倍以上の長さに変貌する。冬季は林道を車が通れなくなり、夏季よりもずっと手前の側に冬期登山用の臨時駐車場が設けられるためだ。
とはいえ、雪山登りは運動強度が非常に高いので、最初に林道歩きでゆっくりウォーミングアップできるのはありがたいと考えることもできる。
快晴で明るい樹林の中を、汗をかきすぎないペースで歩んでいった。
先行者が何人もいるらしく、林道にはトレースが刻まれていて快適。
本来の広河原登山口を通ってさらに歩くと、ようやく林道歩きは終わりを告げていよいよ樹林帯の急登が始まった。
山頂までの距離を示す標識が定期的に現れるが、雪山だと距離の縮まり方が露骨に遅く感じる。実際に遅くなっているだろうが、それだけでなく思うように足を運べないもどかしさが体感に影響しているのだと思う。
がしがし登って先行者を何人か追い抜きつつ急登が一段落すると、一気に尾根の展望が開けて南アルプス・中央アルプスが姿を見せる!
恵那山が地味とはなんだったんだ、こんな素晴らしい景色が見られるじゃないか!
天気に恵まれたことも大変良かった、晴れやかな尾根を楽しく登っている時間は幸せそのものだ。
そして登頂!
11:20 恵那山登頂
恵那山山頂は前評判通り樹林に包まれ全く展望が開けなかった。それどころか、設置してある展望台の上からですらも大して景色が見えないほどだ。
まあ、必ずしも山頂が開けている必要なんてない、むしろ尾根歩きが最高だったので大満足。
同じタイミングで登頂していた方々とお話ししつつ休憩。
出発の遅さの割に追い上げた方ではあったが、全く先頭集団に追いつけてはいなかった。ラッセル貢献できなかったことに少し悔しさを感じつつも下山に移った。
長い長い林道歩きも再度クリアして無事下山に成功。
13:35 下山完了
下山中に登山口のゲートにこんな張り紙を見つける。
上手い宣伝だ、まさしく日帰り入浴は望むところだったので月川温泉でリフレッシュ。いい湯だった。
登山をハイペースにこなしたおかげでまだ時間に余裕がある。レンタカーの機動性を生かして飯田駅まで移動、新京亭でラーメンを食べてから車を返却したのだった。
総括
恵那山の魅力に気づくとともに、雪山の長い行程をこなすことにも慣れてきて成長を感じた山行だった!