思念の滝壺

山に登る。

四国遠征① 剣山登山~登山道よりも過酷な自動車道~

はじめに

6/1(土)から6/2(日)にかけて、1泊2日で四国へ遠征してきた。

一日目は剣山(徳島)へ、二日目は石鎚山(愛媛)に加えて周辺の山々へ登ることができ、四国の名山を味わえた充実の旅となった。

本エントリは一日目、剣山登山の記録になる。

 

 

山行計画

東京から四国のアクセスはマイカーでもない限りは飛行機が一番手っ取り早い。

登山口へのアクセスを考えると現地でレンタカーを借りるのが最も便利だが、同じ空港に帰ってくるのは日程的に厳しそう。ということで、高松空港でレンタカーを借りてスタート、松山空港で乗り捨てることにした。

登山にかかる時間としては剣山の方が短いうえ、いざとなればリフトを使用してタイム短縮も可能だ。そこで、一日目に剣山に登ったあと、その日のうちに石鎚山のふもとまで移動して宿泊することに。

宿泊先は石鎚山登山口のほど近くにある「国民宿舎 石鎚」にした。一週間前に急に宿をとろうと思い立って電話したが、普通に部屋が取れて助かった。

 

飛行機もレンタカーも回数を重ねて慣れが出てきたし、計画も立てやすくなってきた。さあ出発だ!

 

旅の記録

高松空港へフライト

早起きして羽田から高松空港へ飛行機で移動。若干の遅延があって空港に到着したのは9:30ごろになった。

高松空港

現地の天気は清々しい晴れ。ドライブ&登山日和でありがたい。

 

車移動には相当な時間がかかることが予想されたので、さっそくレンタカーを借りて早々に見ノ越駐車場(剣山登山口)へ向けて移動を開始した。

 

恐怖!酷道の洗礼

この高松空港から見ノ越までの車移動が実はこの旅の中で最も過酷だった。

 

行程の大部分は国道438号線を通ることになる。このことを聞く限りでは「国道なんだから普通に移動できるでしょ」と思われるかもしれないが、何を隠そう438号線は、狭隘区間・急カーブ・視界劣悪が頻発する恐怖の道、救いはただ一つ舗装されていることだけ、巷では酷道と揶揄される国道の一種だったのである。

 

いやまあ、讃岐山脈四国山地という二か所の山岳地帯を突っ切る道だからある程度通行しづらくなるのはしょうがない。しょうがないのだが、それにしたって二車線区間のほうが珍しく、対向車よ来ないでくれと常に念じながら走る道というのはちょっとおかしい。

 

神経をすり減らしながらなんとか無事に見ノ越まで到着して安堵。借りたレンタカーがコンパクトな軽で助かった。

 

ようやくたどり着いた見ノ越駐車場。青空がありがたい

ドライブには2時間ほどかかっていたので、すでに時刻は12時を回っている。

ここから石鎚山までの車移動にも4時間以上かかる見積もりで、かつ宿の夕食が18時代であることを踏まえると、登山にかけられる時間は残念ながら2時間程度だ。

残り少ない時間を有効活用するためにも、ここはリフトを頼ることに決めた。

 

剣山リフトのりば

スキー以外でリフトに乗るのは初めてかも

シャクナゲも咲いている

一気に1750mまで引き上げてもらえる

リフト終点の西島駅

時間がなくても詰め込め!剣山登山

リフトの終点からは複数の登山道が伸びている。時間がなくても見れるものはきっちり見ていきたいものだ。ということで上りは大剱神社経由の大剱道を選択。

すたこらと登り始めるのであった。

四国山地ってこんなに山深かったのか すごい

鳥居をくぐっていざ

大剱神社

巨岩2つに挟まれた奥には次郎笈
笹原の広がるおおらかなピーク

森が途切れると笹原に
これは四国山地の多くに共通する特徴のよう

山頂ヒュッテが見えた

頂上部の木道を通って真の山頂へ

そして登頂!

 

剣山の特に興味深い点は、山頂部が豊かな広がりを持っていて、そこに一面の笹原が広がっているところだ。晴れの中ここをゆったりと歩いているだけでとても癒される。剣山という名前のいかめしさからは全く想像もつかない懐の深さであった。

 

そして、隣のほど近くに見えたピークである次郎笈を眺める楽しさも見逃すわけにはいかない。剣山の別名が太郎笈で、それに次ぐ山であることから次郎笈とのことだが、確かに剣山と並び讃えられる山格があるように感じる。

 

次郎笈、そしてそこから連なる稜線

本当に広い山頂

太郎笈と次郎笈のおおらかさを満喫してから下山に入った。

下りは上りのときと違うルートを選択。できれば行場まで行きたかったが、それだと遠回りになりすぎて時間が足りないので断念した。

刀掛の松。どうしてこの名前

下りもリフトを使ってさくっと駐車場まで。こんなきつい日程の中でも一通り山を楽しめたのはリフトのおかげなので感謝しきりだ。

下りの方が高度感マシマシ

見ノ越駐車場へ帰還した時点で時刻は14時ごろ。

剣山観光センターで軽食が買えたので、運転の前にコーヒーとハムチーズホットサンドで一息ついた。

 

胡椒とピクルスが適度に効いてカリカリに仕上がっている、好きな味

 

ここから石鎚山までの道もどうせ狭隘区間に悩まされることになるだろうが、山屋の宿命と思って割り切るしかない。行くぞー!

 

山道ドライブとは忍耐と心得たり

石鎚山までの道のりは、辛さの最大瞬間風速では剣山までの道のりほどではなかったのだが、いかんせん距離が長いので持久戦となってしんどかった。

 

なお、経路選択についてはナビに完全におまかせした結果

という感じになった。国道439号線国内トップクラスの酷道として有名なようなのだが、その中でも特に凶悪な区間らしい京柱峠をナビが迂回してくれたおかげでその真価を知らずに済んだ。

 

私が通った区間では、439号線をはじめとした前半部は二車線の区間が多く、わりあい楽なドライブになった。

 

ただし、最後の石鎚公園線、これは過酷だった。特に長沢貯水池の岸に沿って進む区間と、最後の登り。東から石鎚山にアクセスするには避けて通れない道だが、ここを行くぐらいだったら瀬戸内海側から高速道路を使って回り込んだ方がマシなのかもしれない

 

それと、通行止め情報に振り回されたことも付け加えておこう。439号線を颯爽と走っている最中、急に石鎚公園線が工事で通行止めなる情報が入りナビが経路を変更した。到着時間見積もりが1時間以上後にずれ込んで絶望したのだが、しばらく走っていたらもとの経路に戻っていた。

https://ishizuchisankei.com/sankei_wp/wp-content/uploads/2024/06/9b30ba0fc4f387e090767a9a546ce85d.pdf

↑の情報を見る限りでは、時間通行制限は平日に限定されているはずなのだが、あれはなんだったのだろうか...謎である

 

いろいろと苦労はありながらも国民宿舎石鎚には到着、夕食にありつくことができたのだった。

 

宿泊

国民宿舎石鎚

夕食だあ~

 

夕食時に窓の外に見えた堂々たる山、あれが石鎚山かと早とちりしたが、地図を確認すると隣の瓶ヶ森だった。あっちにも登りたいと夢が膨らみつつ夜を明かすのであった。

 

二日目へ続く!

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