思念の滝壺

山に登る。

アニメの良さに改めて気づいた夜

 昨日、ガンゲイルオンラインの一挙放送があったので、もともとSAOは好きで世界観は知っていたこともあり、非常に楽しみにしながら1~12話をぶっ通しで視聴した。結果から言えば、もう大興奮だった。昨日まで友達との飲み以来自分の生きる意味を見出せなくなって死にかけていたんだけど、強いうえに可愛いレンの奮闘を見てもうどうでもよくなったという感じだった。久しぶりに幸福感に包まれて寝ることができた。

 シナリオは割とガバガバというか、確固たる戦術がないのに主人公レンの常人離れしたスピードで相手をご都合主義的に狩っていくのが基本なのであるが、まあそれで正直構わなかった。なにしろレンの戦ってる時の表情がとても可愛い。レン自体とても可愛い。個人的にはレンがすべてであり、他のすべてが彼女の可愛さをおぜん立てするための構成になってるんだと感じた。

 レンの強さは、敏捷性に極振りすることで、小柄でエイムしにくいという長所をできる限り伸ばした点にあるといえる。SAO本編のGGO編でのBoB(バトルロイヤル最強決定戦)でも敏捷全振りタイプのプレイヤーがいたが、あまり通用していなかった。さすがにトップ層になると極端なビルドはそれほど強くないようで、レンも出来立ての大会スクワッド・ジャムでは無双していたものの個人の実力としては偏差値70程度といったところで80レベルのBoB出場者とかにはそう勝てないのではないだろうか。とはいえ、もともとゲーム経験がなくGGOでも廃プレイヤーなわけでもない彼女がそんな実力を持っているのは非常に驚きではある。

 結局のところ、自分が本当に浸って楽しむことができるのは現実から離れた創作物で、わくわくする世界観で、可愛い女の子が活躍するのをめでられるのが一番ということを自分がこれまで気に入ってきたアニメから分かってきた。そういう作品を見ることのできた後はだいぶ長く幸福でいられる。自分の心の隙間を埋めてくれたものは、宗教でも酒でも彼女でもなく、創作物だったということになる。ほかの人にとってのそれらと同じような重要性を占める存在なのだとあらためてひしひしと感じさせられた。

 改めて、自分を現実でうまくいかないことの不甲斐なさなどの危機から自分を救ってくれるのがアニメなんだなあとしみじみ思い、将来目標にアニメブルーレイを躊躇なく買い、さらに全部保管しておけるようなスペースも持てるような社会人になることが追加された。加えて今まで軽視してきたフィギュアなどのグッズが妙に欲しくなってきた。さすがにそこまで行くと友達から隠す必要があるレベルではあるが、段ボールの中に入れとけばそれほど詮索されることもないとは思う。そのリスクを負ってでも、自分がその作品を見た証を手元に残しておきたいという感情はある。できればフィギュア、高価なのでちょっときつそうであればアニメイトで何かクリアファイルでも買いたい。