この記事について
Slither.ioなるブラウザゲームに結構ハマったので、攻略のための戦略・技術について書きたい。あとその前にゲーム性の素晴らしさを語りたい。
ちなみに、Slither.ioはいわゆる「io系ゲーム」の一種。
Agar.ioをきっかけに大量に誕生した、ドメイン名に.ioを持ち、バトルロイヤルを中心としたブラウザゲーム群がio系と呼ばれる。
Slither.ioとは?
とりあえずプレイしてみてほしい。
画像から伝わるように、プレイヤー一人一人が一匹の芋虫となって、最もデカくなることを目指すバトルロワイヤルである。
フィールドには少しずつ餌が自然発生し、それを食べることで長く、大きくなっていく。
また、他の芋虫の胴体にぶつかってしまうとこちらは死に、自分の大きさに比例した大量の餌をまき散らして振り出しに戻る。
つまり、自分は迫りくる他の芋虫たちの手から逃れ、できるだけ長く生き残りながらできるだけ多くの餌を食べたものが勝ちである。
右上には上位10人のスコアが常に表示されており、最初の目標はこのランキングに入ることとなる。
なお、左クリックしている間は自身の大きさを少しずつ消費しながら加速できる。これをうまく使って敵を狩っていくことになる。
このゲーム、ほんとによくできてる
このゲームがバトルロワイヤルとして非常に優れていると思う理由が二つある。
- 大きくなるほど生存が難しくなる
- 構造上チーミングがほぼ不可能
まず一つ目の「大きくなるほど生存が難しくなる」だが、これは芋虫が大きくなるほど方向転換に必要な半径が大きくなることによる。
小さい芋虫よりも曲がるのが下手なので、当然密集地帯に閉じ込められたりすると敵をかわしながら生き残るのは非常に難しくなるのだ。小さい芋虫達は、隙あらば頭に胴体をぶつけに来るので突然死のリスクが付きまとう。
おまけに、大きくなるほど加速に必要な消費量が多くなる。要は、大きくなるほど小さくなりやすくなる。小さい方向への引力が常に働いている。
これらによってランキングの変動が起きやすいため、手軽にランキング上位を目指すことができるのが優れている。
大きくなるほど有利になるゲーム(Agar.ioなど)では、大きくなる、有利になる、さらに大きくなる、という負の連鎖が発生して逆転が起きなくなってしまうので、Slither.ioの設計はバトルロワイヤルのことをよく分かっている。
逆に言えば、このような大きくなるほど難しくなる構造の中でランキング上位に長く居座るプレイヤーはかなりの実力である。
次に二つ目の「構造上チーミングがほぼ不可能」であるが、これはやってみればわかる。まずプレイヤー同士でコミュニケーションをとる手段がほぼないので、基本は殺し合いにしかならない。よしんば協力したとしてもソロプレイと狩りの効率はほぼ変わらない、どころかむしろ悪化するまである。
チーミングが存在してしまうとバトルロワイヤルとしての意義が損なわれてしまい、まっとうにソロプレイしている人の損になってしまうので、構造上不可能、もしくはする意味がないというのはとても重要だ。
これら、ゲームの設計にもとづく優れた点がSlither.ioを面白いものとしている。
基本戦略
私自身、1位をしばらく維持した経験は何度かあり、ランキングも割と気軽に入っている。そのためにいつも使っている戦略について書いていく。
ここで書くのはゲームの大まかな流れなので、細かいテクニックなどは後の項目で書くつもりである。
スコア(長さ)に応じて最適な行動は違うのでスコア域ごとに分ける。
スコア1~5000
このスコア域では、敵を囲むには長さが足りないので、基本は漁夫の利をひたすら狙って大きくなることを目指す。ちなみに漁夫の利に関してはどのスコア域でも稼ぎの基本になる。
右下にミニマップが表示されていて自分の位置が分かるので、マップの中心へ向かってまず移動する。
大抵のプレイヤーは同じことを考えているので、中心にはプレイヤーが密集しており、誰かが死んで餌をまき散らす可能性が非常に高い。それを狙って食べながら少しずつ大きくなっていくのが基本になる。
このとき大きい敵に囲まれないように注意すること。餌がまき散らされたとき、大きい芋虫はそこに群がる小さい芋虫ごと囲もうとすることが多い。
あと、このスコア域では軽快に旋回することができるので、隙あらば大きい芋虫の頭に食いついて狩ることを目指そう。自分のスコアが低いので失敗して死んだときの損失も少ない。
スコア5000~10000
この辺のスコアから、警戒していない敵を囲むのに十分な長さが備わってくるので、漁夫の利に加えて敵を囲むことが有効な戦略の一つになってくる。
ゆっくり移動しながら、自分よりも小さいサイズ、あるいは小さい半径で回っている敵の周りを少しずつ囲んでいく。相手が気付いて脱出しようと加速し始めた段階からこちらも加速を始めて輪を閉じる。
囲んで狩ることの利点は、なによりまき散らされた餌を全て自分のものにでき、なおかつ回収の間自分は安全ということである。ただし、敵を囲んで死ぬのを待つ間、他のより大きい敵に自分自身も囲まれてしまう可能性があるのに注意。危うくなったら自身の生存が第一なので脱出しよう。
あと、この辺から事故が起きやすくなる。小さい芋虫が視界外から高速で飛ばしてきて、突然こちらの頭にぶつけてきて突然死、といったことがよく起きる。
正直この事故は100%防げるものではなく、死んでしまった後の虚無感は筆舌に尽くしがたい。が、事故の可能性を減らすことはできる。
対策は、この辺のスコア域からできるだけ横方向に移動するということだ。画面は横長なので、横方向への視界は広い。よって、横方向に移動していれば、正面に敵が突然やってきても対処するまでに猶予時間がある。
垂直に移動することはできるだけ避けよう。縦方向に移動したいのなら、できるだけ浅い角度でななめに移動すること。
これをやるだけでかなり事故は減る。ただし先ほど言った通り0にはならない。ああ無情。
スコア10000~
このスコア域になるとランキング入りする可能性が高くなってくる。15000くらいまで行けばランキング入りは確実、場合によっては1位もありえる。
この辺のサイズでも、戦略は5000~10000の場合と大部分が同じだが、一つ異なる点がある。
それはマップの中心部から離れることだ。なぜ序盤中心部に行けと言っておきながらここで離れろと言うのか?このサイズじゃ密集地帯では生き残れないからだ。
中心部の密集地帯にこだわって居続けたら十中八九小さい芋虫に狩られて終わりだ。円を描き続けて居座ることはできるっちゃできるが、他の敵にいつか囲まれるリスクがある上、スコアが全然伸びなくなる。円を描き続けるのは効率が悪いのでお勧めしない。それに何より楽しくない。
それよりは、もっとプレイヤー密度が低い外側へ移動して自由に行動した方が効率がいい。外側にもそれなりにプレイヤーはいるので隙あらばそれを囲みに行ったり(こちらは非常にデカいので文字通り隙あらば囲める)、同じ考えでやってきた同格の相手とやりあうのもいいだろう。
密度が低い外縁部に移動して漁夫の利も少なくなるので、スコアの伸びは当然遅くなる。これはある程度仕方がないものとして受け入れるべきだ。
実際、ランキングをずっと見ていると分かるが、この辺のスコアのプレイヤーはかなり伸びが悪い。逆に伸びが極めて速く突然ランキングを上がり始めるのもいるが、その場合は割とすぐ死んでいなくなることが多い。
戦術・小技
先の項目で戦略については述べたので、ここでは個別の細かいテクニックなどについて書いていきたい。性質上箇条書きにする。できる限り動画を撮って分かりやすくまとめる。
狩りの基本、ジャイアントキリング
これだけ音楽が入ってるので注意。
これは説明不要、大きい敵をこちらの小回りを生かして狩る技術。
この動画では一度緑の大きい敵と遭遇、こちらへの警戒が薄そうなのを観察して本格的に狩りに行った。回り込み方が甘くて、敵が最速で右に曲がっていたら回避されていた。ただ、敵に迷いがあったようで結果的に狩ることに成功。恐らく上側に退路がないタイミングでの下からの攻撃だったため不意を突かれたのだろう。
序盤に有効、不意打ち
しばらく何もせず直進していると近くの敵が警戒を解くことがある。そのタイミングで襲い掛かると割と攻撃が成功する。
特に小回りが利き相手の警戒心も低めな序盤に使ってみたい。
地味に生存率向上、退路確保
狩りの技術ではないが、この場面、正面から二人来ていて危険だったのであらかじめ右に大きく回り、方向転換するためのスペースを確保している。
すぐに結果が見える技術ではないが、こうした細かい工夫が生存率を上げる。
Slither.ioの華、8の字包囲
この場面では、散らかった餌を食べていた敵の警戒心が薄かったため囲むことに成功した。
その後、長さに余裕があったため8の字型の包囲に移行した。
自身の長さに余裕があり周りにスペースがあるなら、できるだけすぐに8の字型に移行することをおすすめしたい。
普通の円形包囲よりもサイズが大きくなるため自身は囲まれにくく、また二つの円のうち敵を囲んでいる側の円を少しずつ狭めていくことで効率よく締め上げることができる。
まあこの場面ではあまり必要なかったが。これが役立つ場面は絶対に多い。
包囲失敗後のサブプラン、締め出し
誰かが死んで餌がまき散らされた直後に包囲を開始する。包囲が成功したら成功したでOK、敵が気付いて逃げ出した場合はその空間の餌を独占できる。この動画は包囲は失敗したが締め出しにある程度成功した図。
退路を断て、挟み撃ち
後ろから来る敵が細い空間を通ろうとしている時、空間をこちらから閉じることで相手の進路を断つ。徐々に細くしていくことで相手が方向転換を決断するタイミングを逃させることができる。
おまけ 1位の見る景色
撮影中にスコア19000程度を記録して1位になったときの様子。
このスコアになるとバケモンみたいな長さになる。囲まれたことにすら気づかない場合もある。
心構え
1位を目指すにあたってどんな心構えで行くかだが、スコアが5000を超えたあたりから徹底的にチキり始めるのがいいと考えている。
想像以上に周りは血の気の多いプレイヤーで溢れていて、散らかった餌を回収することそっちのけでこちらへ突撃してくる芋虫やランキング入りしているこちらへ嫌がらせのごとく延々と付きまとってくる芋虫などは日常茶飯事である。
そういったプレイヤーに対して、一瞬でも隙を見せれば殺されるという心構えで自分のミスを徹底的に減らしていく。すると、こちらから積極的に攻撃せずとも、漁夫の利だけでいつの間にかランキングに入っているだろう。
包囲などのテクニックを練習するのはそうして生き残れるようになってからでも遅くはない。
終わりに
とりあえず記事のひな型としてすぐに撮れた技術だけ載せておいた。今後も気が向いたら増やしていきたい。