思念の滝壺

山に登る。

丹沢山登山録~健脚のその先へ~

9/6(火)に丹沢山に登ってきたのでその記録を残す。

ルートは大倉バス停からスタート、塔ノ岳を経由して丹沢山に登り、その後丹沢三峰を縦走して宮ケ瀬湖へ出る長大なもの。長時間行動&縦走の演習として登ることにしたのだった。

よって今回のテーマは迅速。標準コースタイムが10時間近い本コースをどれだけ短縮して走破できるか、勝負だ!

 

 

山行録

始発で出発。

7:53 大倉バス停出発

これまで登ってきた山とはスタート時間の速さが断然違う。神奈川県内の市街地から程近くにあるおかげでアクセスがめちゃくちゃいいようだ。小田原線ですぐ近くまで来れる+路線バスも高頻度で登山口まで走っているので至れり尽くせり。その上登山口の施設もきれいで充実しているので始めからとても好印象。

天気は曇りめで、ただ雨が降ってくる感じは薄かった。

登山道の出だしは一般道に沿って、途中で野菜の無人販売所があったりして平穏な雰囲気。途中から階段メインの登山道に突入した。土の豊富な林道って感じだが、林は間伐を始めとして丁寧に整備されているようで、両神山ほど鬱蒼とはしておらず日光が降り注いでいた。また印象がアップ。

登山道のはじまり。山林が丁寧に維持されている様子がうかがえる。

その後ほどなくして大倉尾根に合流する。見晴茶屋まではほぼ平坦かつ切り拓かれた超快適な尾根が続き、それを過ぎるといよいよ本格的な上りが始まる。

大倉尾根の序盤。歩きやすい!

途中で見えた市街地。

9:48 塔の岳

塔ノ岳。ガスがひどい。

おおよそ2時間で塔ノ岳まで登れた。ここまでの登山道を言い表すなら、1に階段2に階段、34が木道5に階段という感じでとにかく階段が整備されまくっていた。それゆえ足の運びに気を遣う必要はあまりなく、筋力の発揮と呼吸の維持だけに集中しており、高度は稼ぎやすかった。とはいえかなりの急斜面が連続するのは事実だったので、息を切らさない範囲で可能な最大出力を追い求めながら着実に上がっていったのだった。途中でトレイルランニングしている超速い人に追い抜かれる。確かにこの山は走るのに向いてそう。

天気に関しては残念ながら悪化。ガッスガスで遠くが見渡せないだけでなく、短時間ながら小雨も降ってくる始末でいよいよ対雨装備を展開しようかと考えるまでになった。結果的には途中でわずかに好転し、最後までレインウェアを着る必要はなかったが。雨が降ると木道が信じられないレベルで滑るようになりかなり怖かった。

行動食で持ってきたブラックサンダーを美味しく食べつつ、丹沢山頂へ向けてぼちぼち山行を再開する。

10:40 丹沢山

途中で久々にウシガエルに遭遇するなどしつつ山頂到達。100m程度しか標高差が無い割には割と時間がかかった。たぶん水平距離が結構あるからだろう。

丹沢山頂。

ここも平らで休める空間が非常に広く、山荘もあって安心できる場所という感じだった。

ここまでの登りは実のところよく整備された道ということもあってそれほど苦には感じなかった。余力はまだまだある。ということで休憩もそこそこにいよいよ丹沢三峰へ向けた縦走に入る。

12:02 本間ノ頭

本間ノ頭の標識。これが丹沢三峰最後の頂点。

いやあ、このアップダウンが今回の山行で一番精神的にきつかった!丹沢三峰というだけあって三回は急な上りを経るのだが、この細かいアップダウンが一度大きく登ってきて体力を消費した状態の自分にぶっ刺さった。それぞれの上り区間での獲得標高はたぶん100mもないと思うんだけどね。細かく切り替わられると体感はそれ以上にきつく感じるものらしい。

それと、この丹沢三峰線は大倉-堀川-塔ノ岳ルートよりも人気がないのか、道がだいぶワイルドになっていたことも響いた。

本間ノ頭を過ぎた後も割と過酷な登山道を下りていくこととなり、気は抜けない。地図で予習していたとはいえ途中で実際に鎖場もあり、一枚岩を越える細い道もあり、また崖を渡る木道の橋もありでヒヤヒヤしっぱなしだった。

道の終盤には地図でヒルが出ると警告されていたが、なんとか被害は無く済んだ。ただ、後に靴を見たところ一匹靴紐の間に潜り込んでもぞもぞしていてびっくりした。

ヒルだ!

14:23 三叉路バス停到着

下って下って、ひたすら下ってようやく一般道路に出た。もうこの辺では足が売り切れてじんじんと痛み出していてさすがに限界だったので安堵!そして達成感!かなり速いタイムで走破することができたのだった。

三叉路バス停でそのまま待って帰ることもできたが、リフレッシュしたかったので宮ケ瀬まで足を延ばしてゆったりすることに決定。そこまでの歩きもしんどかった。ここまで限界状態になるのはいつぶりか。

宮ケ瀬ダムの方向の景色。

でけえ橋が架かってる。

現地のホテルで入浴してから帰りたかったが、残念ながら宿泊者なしとのことでやっておらず。ソフトクリーム食べたりしながら15:50のバスで帰る。

18:00ごろ帰還

朝から腹の調子が悪く、丹沢三峰線あたりでいよいよまずかったのだが、そんな場合ではないと交感神経を働かせまくった結果最後まで抑え切った。あんま体に良くないなこれ。

コースタイム評価

総合タイム

大倉バス停から三叉路バス停までで6時間48分。途中休憩で30分は消費しているがそれも込みとしよう。標準コースタイムは9時間40分なので、1.42倍の速度でクリアできたわけだ。上々のタイムじゃないだろうか。ちなみに塔ノ岳、丹沢山での休憩30分を除くと1.5倍を超える。

次に、試しに上り区間、アップダウン区間、下り区間のタイムをそれぞれ評価してみる。

上り区間

塔ノ岳までで2時間13分。標準コースタイムは3時間40分。1.65倍なのでここは相当速く登ったらしい。

アップダウン

塔ノ岳から本間ノ頭までで1時間49分。標準コースタイムは3時間10分。1.74倍。ここもかなりぶっ飛ばしている。

下り区間

本間ノ頭から下山まで2時間21分。標準コースタイムは2時間50分。1.20倍。急に遅くなった。ここまでの疲れと、水平距離が単純に長いこと、また悪路や急坂が多くて慎重にならざるを得なかったことが影響していると思われる。

飲食物関連

水分は2L+500mL+500mLでちょうど消費しきった。低山とはいえ長大な距離を縦走するとなるとこのぐらいは水分が必要になるらしい。

行動食はブラックサンダー半袋ぶんぐらいを消費、出発前にも朝食を少し食べている。

総括

よく整備され、天気が良ければ見晴しも良かったであろう魅力的な山々だった!紅葉の季節にも無理なく登れる山だと思うので、この秋にも晴れてる日を狙ってぜひまた来たい!

次はこの夏の締め括りとして北アルプス縦走(穂高~槍)に挑むぞ。そのためにリサーチから始めるつもり。